詰まるものは、

�@　結石

�A　膀胱のはがれた粘膜

�B　血の固まったもの

仮に、上のことが、一つずつあるとすれば、下にいくほど、重症です。

結石だけが出ている。(おしっこを採って、放置しますと、水分が蒸発して、白いものが残れば、
それが結石です。採った尿を病院に持っていけば、直ぐに分かります。)　この場合は軽症で
す。

ただ、詰まってしまえば、重症も軽症もありません。

膀胱炎を起こして、一番内側の組織が、普段より、ひどく剥がれてきますと、その大きな塊が
詰まります。膀胱炎は、細菌性のものと、結石によるものに分かれますが、大概両方が関係し
ています。

もっと、状態がひどくなりますと、粘膜の内側を走っている血管に傷をつけて、出血が始まりま
す。

膀胱は、風船のようなものですから、尿が溜まって、大きくなりますと、出血している部分も大き
くなって、出血がひどくなります。うまく出来ていまして、何度も尿をして、いつも膀胱を小さくし
て、出血が少ないようにします。

いつでも、おしっこができるように注意してやる必要があります。

なぜ　石が溜まるでしょうか?

結石が溜まる原因は3つあります。　

1つは遺伝的なものです。一度溜まった動物は一生溜まりやすいです。

2つ目は食べ物の成分にカルシウムやマグネシウムがたくさん含まれるものを食べている時で
す。

3つ目は同じ食べ物ばかり食べていて、尿が酸性かアルカリ性に偏っている時です。

遺伝的を代表する例は犬ではダルメシアンという種類に多いということです。猫ではシャム、ペ
ルシア、ヒマラヤン、チンチラに多いです。このような動物では、時々、尿に血が混ざっていな
いか気をつけてやることです。陰部・ペニスの先に白いものが付いていないかみます。1日の尿
の回数もチェックです。

予防ですが、水分をたくさん取ると、尿が膀胱に溜まっている時間が短くなり、結石ができる間
がなくなります。すこし、味を濃くする・水分の多いものを与える(牛乳)。カルシウムが少ないも
のを与える。逆にカルシウムの多いものは避ける。出汁じゃこなどはやめたほうがいいでしょ
う。一杯考えれるでしょう。少しでもいいと思えることは全てしてやりましょう。

  動物は人間が与えて物しか食べることが出来ません。この病気の場合は愛情の掛け方一つ
で防ぐことが出来ると思います。　これらのことで防げない時は病院で相談してください。

 

 尿が一滴もでなくなったら、必ず､嘔吐が始まります。その後は膀胱が破裂します。10分しない
うちに死ぬことになります。病院が休みだからと言って、翌日にすると死ぬ病気です。休みでも
何度も電話してください。休日に電話が通じない病院に掛かっておられる人は迷わず、他の病
院に行かれる事をお勧めします。

膀胱が空でおしっこがでない時は　腎臓か心臓が相当ひどく機能低下をきたしている時です。
膀胱が空かどうかは、日ごろお腹を触って、おしっこが一杯の膀胱を触る練習をしておくと判り
ます。上に書きました動物を飼っておられる人はかかりつけの先生に指導してもらってくださ
い。一度、教えてもらいますと尿で一杯の膀胱はすぐに判ります。　

このような状態の病気は死亡することが多いです。一日も早く、治療を受けてください。