薬は、動物にとっては、異物ですから、入ってきた異物は、出そうとするのが当然の反応
です。薬をのんで、胃や腸の粘膜を保護する薬や、腸の中の物質を吸着するだけの薬のよう
に、体の中に吸収されないものもありますが、大半は、吸収されて血管の中に入っていきま
す。そして、いろいろのところに働きかけます。

使う人間が、この薬で食欲がでてほしいと思いながら、使いますと食欲が出るということに関し
ては、効力といい、それ以外の薬の働きは、副作用といった見方もできます。人間が、望まな
い働きをしたときは、副作用と見ることができます。

Aの薬は、a社の製品とします。Aの薬に関する副作用はよく判っています。

Bの薬は、b社の製品とします。Bの薬に関する副作用はよく判っています。

A、Bとも化学物質です。二つの化学物質を混ぜますと、化学反応をおこさないこともあります
が、おこすこともあることは、中学生のときに、理科の実験でしました。

よって、A、Bの薬を同時に飲みますと、新たな副作用が生じる可能性があります。

AとBを同時に飲んだことによる薬の副作用は、a社もb社も知りません。処方した、医師・獣医
師は知っているはずです。

薬の数が、3つになったとします。

　薬は　(ａ)　(ｂ)　(ｃ)　です。

　(ａ)と(ｂ)を混ぜて発生する副作用をａｂとします。

　ａ、ｂ、ｃ、ａｂ　ｂｃ　ｃａ　ａｂｃ　の7つの副作用が起こるとはかぎりませんが、起こる可能性が　
　あります。

薬の数が、5つになったとします。

　　ａ、ｂ、ｃ、ｄ、ｅ　ａｂ　ｂｃ　ｃｄ　ｄｅ　ｅａ　ｃａ　ｃｅ　ｂｄ　ａｄ　ｂｅ　ｃｄｅ　ａｄｅ　ａｂｅ　ａｂｃ　ａｂｄ　
　　ｂｃｄ　ｂｄｅ　ａｃｅ　ｂｃｅ　ａｃｄ　ａｂｃｄ　ａｃｄｅ　ａｂｃｅ　ｂｃｄｅ　ａｂｄｅ　ａｂｃｄｅ　　の　31個の副
　　作用　があります。

薬の数が、6つ　になったとします。

　　 (1)　薬が1つのときの副作用　　a b c d e f g 6通り 

　　 (2)　薬が2つのときの副作用 ａｂ　ｂｃ　ｃｄ　ｄｅ　ｅａ　ｃａ　ｃｅ　ｂｄ　ａｄ　ｂｅ ef fa bf cf df　　
　　　　　15通

　　　(3)　薬が3つのときの副作用　　ｃｄｅ　ａｄｅ　ａｂｅ　ａｂｃ　ａｂｄ　ｂｃｄ　ｂｄｅ　ａｃｅ　ｂｃｅ　

　　　　　　ａｃｄ　abf acf adf　 aef bcf bef bdf cdf cef def 20通り

　　 (4)　薬が4つのときの副作用　　2つの薬を使わない場合と同じですから、　　 15通り

　　　(5)　薬が5つのときの副作用　　1つの薬を使わない場合と同じ 6通り 

　　　(6)　薬が6つのときの副作用　　abcdef　　 1通り

  .　　　　　　 6+15+20+15+6+1=63 63個の副作用があります 

　薬が7つ、8つ、9つ　となるとどれほどの数の副作用になるでしょう。

　

以上の話は、化学・数学の話であって、医学・薬学の話ではありません。医学でないから、無
視してもいいのだと思ってはいけないと考えます。

ちなみに、9つのときは、511がせいかいです。