この犬にしてやれることは、一杯あります。
その1。
 身体の全体の状態がよくありません。
人間も動物も同じです。できれば死ぬ間際まで、最高の状態で生き
たいものです。犬の場合は、飼い主さんに自分の気持ちを伝えること
ができませんから、飼い主さんが、考えてやる必要があります。
 どのように状態が悪いかと云いますと、やせ過ぎています。どうして
分るかと云いますと、皮膚をつまみますと分ります。
 摘まみにくいと云うことです。摘まみますと、犬が痛がります。摘まん
で、上に皮膚を持ち上げますと、あまり持ち上がりません。
 しかし、持ち上げないで、そのまま、皮膚を離しますと、元の状態に
戻ります。戻らないときは、又は、ゆっくり戻る時は、「脱水」という状
態です。
 この犬の場合は、戻りましたから、脱水ではありませんが、やせ過
ぎです。これぐらいの状態ですと、脱水と同じくらい筋肉が動かないと
思います。
 筋肉は、80パーセント位水分です。これが少ないと筋肉は動きませ
ん。
それでも、脱水していませんから、頭からの命令は、各部分に伝えら
れています。腸にも伝えられていますから、下痢ではなく、形のある便
をしています。

 痩せている状態を解決するには、二通りの方法しかありません。食
べることとエネルギーを使わないことです。
 所が、エネルギーを使わないで、じっとしていますと、筋肉を使いま
せんから、頭は必要がないと判断して、食べるときは、必要される最
低の量しか食べません。では、無理やりに口に食べ物を突っ込めば
どうかと考えることになります。
 これは一つの方法です。
やり方が問題です。このことについては、又、書きます。
 
 それよりも大切なことは、水分です。水分を多く与えますと、先ほど
書きました、筋肉も、摘まんだ皮膚にも行きわたります。
 注射で多くしても良いですが、なにも、お金を使ったり、痛い目にあ
わさなくても、飲ませればいいことになります。
 無理に水分をやらなくても、好きなものをやれることが、一番良いで
す。

次回に 続く。

これから、しばらくは、ここに書いたことは、私のホームページに移し
ておきますから、こちらで、行ったり来たりしながら、読んでください。

【ネット動物病院】http://homepage2.nifty.com/netmino/index.html
目次の一番下をクリックして頂きますと、見ることが出来ます。


口内にできた腫瘍が出来た犬(2)






















































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