96年生まれのシェパードのジョン君は、牡で40ｋｇを超える犬でしたが、
昨年11月19日に来院したときは、35.8ｋｇに体重が減って、食事をしな
い状態でした。治療しますと、どんどん回復し、体重も39.8ｋｇに回復し
ましたが、次回12月2日にやってきた時には、立つことができず、大き
な床ずれを作っていました。
　巨体ゆえに、寝返りが出来なくなりますと、床ずれの数は増えますし、
傷口の大きさも大きくなるばかりでした。体が大きいだけに、食べませ
んと体重はどんどん減ります。ますます、動くことが出来ません。それで
も飼い主さんは、次々と食べるものを換え、口に入れ、水を何回でも入
れてやりますと、頭を上げることができるようになりました。
　治療の大半は、内服薬にしましたが、偶には来院して貰うことになり
ますが、抱き上げますとどうしても、姿勢に無理がかかって、怒ります。
大きなトラックでやってくるのはいいのですが、車から診察台までが、一
騒動です。
　飼い主さんは、建築関係の仕事をされていたのでしょうか。足場用の
パイプにテント用？のビニールシートの立派な担架でやってくるように
なりました。
　頭があがるようになりますと、リハビリを始めて貰いました。
食欲も出て、床ずれも解消し元気になりましたが、大きな犬だけに、床
ずれが出来ないように、2時間ごとに姿勢を変える作業はした者でない
とわかりません。
　担架ごと診察台で、顔だけをみていますと、元気な犬と変わらないの
ですが、8月2日に死亡しました。
名物の担架は、見ることが出来なくなりました。　　　Ｈ16.09.01