4月5日 18:38
《家の子は柴犬で男の子3歳8ヶ月》は嬉しいですね。
 
この質問に私は返事を書く資格がありません。
といいますのは、私は高い検査器具を購入しましたが、ろくろく使っていま
せん。
 
あまり役に立たないからです。
GPTの数値が173という数字は知っていてもいいですが、
知らなくても私には困らないからです。
 
GPTの数値は何だと言いますと、グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナー
ゼというものの、血液中の量を測定することによって、肝臓疾患を知ろうと
いうものです。
 
酵素の一種で、犬や猫の肝臓の細胞の中に、多量に存在することがわか
っています。肝臓が悪くなりますと、この酵素が血液の中の血清(血を試
験管にとってほおって置くと下に黒い部分と上に透明の部分に分かれま
す。その上の部分のことです)のなかに、遊離(溶け出す?)することが判っ
ています。しがいまして、その量が多いほど、肝臓がやられている事にな
ります。
 
正常値は、50ぐらいですから、173は、3倍ですから、3倍ほど悪い(?)とい
うことになります。しかし、数字が3倍だから、悪いのかと言いますと、人間
ですが、私の知っている人が、300ぐらいで即入院になりました。2日、点
滴をしてもらったら、正常値に戻りました。
お酒の飲みすぎで、急激に高くなったのだと思います。
これはただの一例ですから、正しくは無いかもしれません。
 
GPTが1000なら間違いなく悪いです。137なら、どれぐらいか私は知りませ
ん。
例えば、4日食べないで、水の飲み方が少なかった犬から、血液をとった
とします。血液は、濃くなっていますから、GPTは高めに出ます。
獣医師を長くしていますと、現在どれぐらいの血の濃さかというのが、判り
ます。10%も脱水ていますと、血は濃いですから、GPTの量を測定したの
ではなく、血液1CCの中に多くGPTがあるように出ます。しかし、この場合
は、他の数値も高く出ますから、全部の数値を連絡していただきますと、
ある程度わかります。
 
肝臓がやられたとは、どういうことかと言いますと、肝臓の細胞が死ぬこと
を言います。それでは、どうして死ぬのか私には、判りません。癌になる
と、癌は死なないで大きくなり、正常な肝臓は癌におきかわるのでしょう
か? そうではなく正常の肝臓は死んで、癌は癌で増えていく
のでしょうか? 、わたしにとっては、どちらでも言いのです。どちらでも癌を
治すことは容易でないからです。

話は変わります。
肝臓をを通過した血液は、心臓へ戻っていきます。心臓の調子が悪くて、
心臓へ血液がうまく流れないとします。腎臓を通過して、肝臓に流れ込ん
だ血はどうなるでしょう。肝臓でいっぱいになります。肝臓に2倍の血が溜
まったら、肝臓は2倍の大きさになります。脹れた肝臓はどうなるとおもわ
れますか? 私もこんな肝臓を見たことはありません。だから、想像だけ
で書いているのですが、触診といいまして、お腹を触りますと肝臓が脹れ
ているかどうか判ります。
次に、心臓の音を聴診器で聞きます。心臓が良くて、肝臓が脹れています
と、肝臓が悪いことが確定です。
心臓が悪くて、肝臓が脹れていますと、両方悪いか、心臓が悪いために、
肝臓が脹れていることになります。
ところが、こんなにすっきりすれば良いのですが、肝臓がはれていますと、
良くないのですが、脹れていなければ良いとは限らないのです。肝臓が長
い事脹れていますと、肝臓の細胞がどんどん死んでいきます。そして、死
んだ細胞は正常細胞に囲まれて、小さく硬くなっていきます。
このような状態の肝臓を肝硬変を起した肝臓と言います。これは、末期の
肝臓ということになります。
生後、一年の犬がこのようには、なり難いですから、診断をするときは、
年齢も関係あります。
 
このように考えますと、GPTの数値が高ければ、即肝臓が悪いと考えるの
は、間違いであることが判ります。
最近は、検査万能の時代です。私のように、屁理屈を並べて診断すると、
みなさん頼り無い先生だなと考えて帰られます。
私は役立たないと思うから、しないだけですが、かかられた先生は、必要
と思われたはずです。
GPTは、どのように考えるのか、173だと、今後、どのようにしたら良いの
か、先生に聞かれるのが一番だと思います。


GPTの数値が173で引っかかりました

先日、病院で健康診断を致しましたところ
GPTの数値が173で引っかかりました。
家の子は柴犬で男の子3歳8ヶ月で体重が12.6KGです。
肝臓が悪いのでしょうか?
元気はあるのですが。
                             小西
H16.04.05 10:08
























































































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